グロームス腫瘍の基礎知識
当然、怖いのは悪性腫瘍です。悪性腫瘍は見ただけでわかるのでしょうか?腫瘍で一般的に悪性であることが多いとされているのは、急に大きくなるもの、出血を繰り返すもの、表面がじくじくしているものなどです。これ以外でも悪性であることが少なくありません。
良性か悪性かはそう単純には判断できません。切除したものを顕微鏡で詳しく診断することになります。
さて、グロームス腫瘍についてです。これももちろん腫瘍です。腫瘍と聞くと、何やら大変な病気ではないかと心配する人が多いかと思います。初めに言っておきますが、「グロームス腫瘍」は摘出することでかなり完治する良性腫瘍なのです。それでも痛みが伴う症状が現われます。
グロームス腫瘍は殆どが指先の爪の下にでき、爪に何かが当たることで強く痛みます。ただ、その部分に当たる、触れるなどがなければ、ちょっと違和感がある程度なので、放置してしまう人も多いのです。だからこそ、こうした疾患があるのだということを理解しておいた方がいいのです。
改めて言いますが、グロームス腫瘍は多くが爪の下に発生する有痛性の腫瘍ということになります。誤診も多く、指の爪の先に生じる「爪周囲炎」、「ひょう疽」と診断されてしまう場合も多いようです。
もともと指先は毛細血管の集まった場所で、動脈と静脈が指先の骨の周りを取り囲むように走っています。そんなことから、グロームス腫瘍の根源は、「血管の腫瘍」であるとされています。